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都道府県議会議員研究大会でパネリスト務める
 
 11月13日、全国都道府県議会議長会主催の研究大会第3分科会「行政監視機能の強化」でパネリストを務め、鳥取県議会の取り組みを報告しました。
 私が議会改革推進会議のメンバーの時に、鳥取県議会議会基本条例(平成24年施行)を立案・制定しましたが、その中に議員の調査活動を保障する条文を入れました。地方自治法では、自治体の事務に対する調査権があるのは議会であり、個々の議員に調査権を付与する規定にはなっていません。しかし議員が議決や政策立案を行うためには知事等が持つ県の様々な情報を入手することが必要で、それを保障するために議員の調査活動を明記し、「知事等の執行機関は、情報公開条例の趣旨にのっとり議員の求めに応じなければならない」と規定しました。それ以降、議員への資料提出や説明の回数は明らかに増え、県に対する監視機能の強化や政策立案に役立っています。
 それ以外に、県議会からの指摘事項の取り組み状況を確認するための決算審査特別委員会の通年設置や、全国でも珍しい人数制限のない活発な本会議一般質問、政策課題について直接出向いて現場や当事者に意見を聞き、県行政に反映させるための出前常任委員会の取り組みなどを報告しました。
 全国の議員から活発な質問や意見が出され、充実した分科会とすることができました。
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 知事要望 


県民の皆様からの要望に基づき、11月定例会を前に知事要望を行いました。一部を紹介します。

〈 要望項目と県の対応方針 〉

①鳥取・米子両空港の利用促進のため、子どもの航空運賃を助成するキッズエアサポート事業は、利用希望者が多いので募集枠を拡大すること。合わせて12歳未満という年齢制限を改め、小学校6年生までとすること
〈県〉来年度に向け予算規模の拡大ではなく、より多くの子育て世帯が利用できるよう制度要件の一部の見直しを検討する。また小学校6年生まで利用できるよう見直しを検討したい

②廃果樹園跡地の果樹棚を撤去し、シイタケ原木のクヌギの植林を支援する補助制度について、補助金の上限単価の設定が斜面等の条件不利な果樹園の実態に合っていないので見直すこと
〈県〉実施個所の実態を調査し、来年度に向け上限単価の見直しを検討する
農林水産品の物流コスト上昇への対策を

<質 問> 
 トマトの生産・販売をしている農家の話によると、首都圏への出荷にゆうパックを利用しているが、送料が1.5倍ぐらい上昇し利益が出にくくなったとのこと。花壇苗の生産農家からは、輸送コストが上昇しており、コスト削減のため集団出荷をしているが、現在は大規模花き農家でも利益が出にくい。JA系統出荷においても、輸送コスト上昇の影響が出てきつつあると聞く。
 県内農林水産業における物流コスト上昇の影響をどのように把握しておられるか、また農林水産品の流通にどのような対策を講じられるのか。

<知事答弁> 
 運送業界は人手不足など雇用環境の変化や規制等があり、輸送コストの上昇局面にある。本県はもともと品目ごとの生産量が少ないので生産コストがかかりやすい。県では10月から、花壇苗農家の集出荷のために名和に集配拠点を設けて、集団での集出荷を始めたところだ。またJA農政協議会との間で、白ネギの出荷を県西部・中部・東部のものをまとめて共販することで物流コストを下げる試みをしようと話し合っている。このような工夫が、競争力強化のためには必要だと考えている。

<追及質問1> 
 トラックドライバーの減少や燃油の高騰などにより、輸送コストの増加はさらに進んでいくと思う。鳥取県では、「食のみやこ」戦略チームの中に物流対策ワーキングチームを設置して、首都圏等への物流課題の抽出、解決に取り組んできた経過があるが、その後目立った結果や施策が打ち出されていない。物流コストが上昇する中、もう一度物流の効率化について研究、検討してはどうか。また物流問題は、県の生産振興課、畜産課、販路拡大・輸出促進化等にまたがる課題だが、横断的に課題を共有し連携を図って、効率化に向けた施策の検討を図ってはどうか

<知事答弁1> 
 物流についてはいろいろ挑戦しているが、品目ごとの生産量が少ないなど本県の地域特性、ハンディキャップがありなかなか難しい。荷を混載すると匂いが移ったり、人口規模が小さいので帰りの荷が確保できないなどの課題がある。
 議員から提案を受けたので、異業種にまたがることであり、関係者も入った「食のみやこ」プロジェクトチームにおいて、改めて協議、検討の場を持っていきたい

新規就農にあたっての農地問題の解決を―3

③相続未登記農地の問題解決を
<追及質問2> 
 相続登記がされていない農地が多くあるが、そういう農地を借りようとしても相続人の同意が得られず、借地を断念したケースも多い。農地法改正により相続人の半数の同意があれば5年間の借地は可能となったが、借地期間を更新しようとすればその都度、同意が必要となり手続きが非常に面倒だという問題もある。さらなる法改正も含めて、もう少し簡単に農地が借りられる仕組みは作れないか。また相続未登記農地やそのおそれのある農地は県内にどのくらいあるのか。

<知事答弁2>  
 相続未登記農地は県内では、28.8%、そのうち問題になるのは4.5%ほどの遊休農地だ。EUとのEPA(経済連携協定)合意を受けて、12月8日に国の農業対策のプランが改定されたが、その中に興治議員が言われたことが盛り込まれている。5年以内の借地期間についてはさらに延長し、後から所有者が名乗り出られた場合は金銭で解決する仕組みを導入しようという内容だ。今後、法律改正も出てくると思うが、未登記のまま放置され障害になることがないよう、国に働きかけたい。

新規就農に当っての農地問題の解決を―2

2 農地、ハウス、農機具等をセットで事業承継する仕組みを
<追及質問1>
 農家の意見に基づいた提案をしてみたい。中小企業の事業承継の仕組みとして「事業引継ぎ支援センター」ができているが、農業にも事業承継の課題があり、農地、中古農機具、ハウス等の引継ぎ者がいないままという状況がある。そこで、農業においても事業承継のような仕組みをつくり、リタイアの意向のある農家を登録し、新規就農者や経営規模拡大をめざす農家に事業を引き継いでいったらどうか。農地、ハウス、農機具等をセットで有償で引き継いだり、必要なら栽培指導もしてもらうような仕組みだ。農地中間管理機構の役割をさらに膨らませたものになるが、新規就農者の農地確保の課題解決にもつながる。知事の所見を伺う。

<知事答弁1> 
 農地の確保がなお必要だということは、まったく同感だ。ただ農地、農機具、ハウス等をセットでというのは、JAの生産部の皆さんの感覚からすれば、農地は引き継ぐ人があるが農機具はそれとは別に流れていくので、うまくいかないかもしれないということだ。
 一方JAいなばで、後継者がいない果樹園を生産部で一時的に抱えて、収益性の高い新甘泉(梨)に植え替えなどしながら、次の人に引き継いでいくモデル事業をやってみてはどうかという話がある。今日の質問の趣旨もJA生産部や関係先に伝えながら、産地、農地、農機具などを承継させていくようなモデル事業を新年度に向けて、協議・検討させていただく
新規就農にあたっての農地問題の解決を

1 適切な農地が見つからない。新規就農者との意見交換から
<質 問> 
 倉吉市内の新規就農者と意見交換する機会があった。スイカ、キャベツなどの畑作だが、耕作する農地を見つけることができないという問題がある。就農研修を受けたが、農地が、見つからず撤退したケースもあったよう。農地中間管理機構や農業委員会にも相談したが、適切な農地を見つけるのは難しく、両者の連携もうまくできていないように感じたとの感想も聞いた。
 農林水産商工常任委員会の出前県議会で、農業担い手育成機構の理事長からも、適切な農地を探すことの難しさについて伺った。「住居と作業場とハウスは連動しており、この3つが良い条件でそろわないと新規就農はうまくいかない。良い農地は地元との付き合いを続けていく中で順次出てくるものであり、急に求めてもすぐに出てくるものでない」とのこと。新規就農者の農地確保に難しさがあることを実感した。
 農地確保の課題解決なしには、新規就農者を増やし地域の農業を守っていくことにつながらない。知事はどのような認識をお持ちか、また、どのように解決されるのか。

<知事答弁> 
 農業の場合は農地がなければできない。現実には使える農地、特に新規就農者が使いやすい農地が提供できるかどうかという点が、非常に課題だと思う。
 本県の場合、年間60名ほどの新規参入者がおられるが、担い手育成機構を活用し県、地元市町村、農業委員会やJAの協力も得て、連携プレーで優良農地を選定し斡旋するということをしており、平成28年は44名が新規就農で農地斡旋を受けられた。その数は全国で最多だ。また「やらいや果樹園事業」のように、耕作を止められる方から次の方へと受け渡すときの荒れ地の再生事業など、県単独事業も含め手当てをしている。農地の受け渡しは一定進んでいるが、毎年60名ほどの新規就農者があることを前提とすると、まだ不足感はあると思う
 単に農地を斡旋するということだけではなく、アグリスタート研修やインターンシップの農業版のように、土地に入ってそこでの人間関係も作り村の仕事に慣れていただくよう、こうした対策を強化していきたい
企業等の人材不足対策を②
2 県内の実態を把握し、業種に応じた対策を
<追及質問1> 
 県の調査は2年前だが、その後、雇用情勢は人手不足に傾いている。年明け早々にも人手不足に関するアンケート調査を実施する商工会議所もあるが、商工会議所や商工会等と連携して、もう一度状況の把握をしていただきたい。
 鳥取労働局の10月の職業別の常用有効求人倍率は、警備等保安の職業7.7倍、建設3.13倍、サービス業2.86倍などとなっている。全国での平成29年上半期の人手不足倒産件数は、4年前の2.9倍であり、業種別では老人福祉事業、道路貨物運送業、ソフトウエア関係の順と続いており、介護士免許や大型自動車免許など特殊な資格やノウハウが必要な業種だ。県内の実態を把握し、実情を捉えて県として必要な対策を講じていただきたい

<知事答弁1>
 商工会議所、商工会等と相談し、実情の把握をしたうえで、今議員からの指摘もあったので、研修対策の充実について新年度予算を目指して検討していきたい。県には産業技術センターや建設技術センターもあるので、議員が言われた様々な職種それぞれに対策を強化させていただく

3 企業立地認定企業以外にも研修補助制度を
<追及質問2> 
 企業立地補助金の認定企業に対しては、研修補助制度があるが、それ以外の企業には研修補助制度がない。立地企業ばかりが優遇されて、もともと地元にある中小企業は対象ではないということでは不公平感がある。それを埋める努力をしていただきたい

<知事答弁2> 
 国の産業人材の開発プロジェクトなども活用しながら、様々な対策を行っていく。

<雇用人材局長> 
 誘致企業、企業立地のためのインセンティブとして、研修補助制度が確かにあるが、そういうことをどうしていくのかも含めて、産業人材育成センターの見直し等の中で、今後検討してまいりたい。


~県内産業の新たな課題解決に取り組もう!~ 
 11月県議会では、県内の産業が抱える新たな政策課題である人手不足や新規就農者の農地問題さらには物流コスト上昇について、深刻で具体的な事例を示しながら、平井知事以下執行部の取組みを求めました。

企業等の人材不足対策を
1 人手不足の実態把握は。職場研修支援制度を
<質 問> 
 県内の有効求人倍率は平成29年10月で1.65倍、正社員だけでは1.06倍と、人手不足が続いている。倉吉市内の部品製造企業からの話で、人員確保のため中途採用するが、採用後の職場訓練をじっくり行いづらいとのこと。訓練期間中は十分な戦力にはならずとも給料は払わねばならず、給料を払えば他の従業員と同様の結果を求めがちになってしまい、他に求人は多くあるので、次々辞めてしまい困っておられた。職場訓練を支援する制度はないだろうかとの問いかけだった。新人の教育訓練には時間とお金がかかるが、同様の課題が他の企業でもあるのではないだろうか。
 県の企業立地事業補助金認定企業には、新規採用者に対する職場研修補助制度があるが、それ以外の地元企業に対する研修支援制度がない。人手不足にある県内企業の実態と採用社員の職場研修支援の必要性について、どのように把握しているか。また、企業立地認定企業以外の企業を対象にした職場研修支援制度をつくってはどうか、知事の所見を伺う。

<知事答弁> 
 2年前に企業の職場研修について調査をしたが、5割くらいの企業が職場研修の時間を取りにくいという課題を訴えておられた。国に人材開発の助成事業があるので、この制度の活用を周知する
 県としても戦略的な人材開発プログラムを実施しており、新年度に向けて改善可能な分野の洗い出しをしていきたい。国の人づくり革命などの来年度予算を見ながら、県として金属加工業の技術研修や建設業の人材確保研修の強化などを検討してみたい